家の鍵を紛失してしまい、スペアも一本もないという状況に陥った際、多くの人がまず思い浮かべるのが鍵業者を呼ぶことでしょう。しかし、もしあなたが急いで家に入る必要がなく、数日間の余裕があるならば、もっと安価で確実な方法があります。それは、鍵の番号を使ってメーカーから純正キーを取り寄せるという手法です。多くの人は、鍵というものはその現物がないとコピーできないと思い込んでいますが、実際にはすべての鍵には製造番号や型番が割り振られており、そのデータさえあればメーカーの工場で全く同じものを作成することができます。これは、街の合鍵ショップで作るコピー品よりも精度が高く、鍵穴を傷める心配がないという大きなメリットがあります。では、元鍵がない場合にどうやってその番号を知ればよいのでしょうか。まず確認すべきなのは、入居時に渡された鍵のタグや、取扱説明書です。そこにはシリンダーの番号が記載されていることがよくあります。また、鍵を注文するためのセキュリティカードが発行されているタイプであれば、そのカードに記載された番号がすべてとなります。もしそれらが見当たらない場合でも、諦めるのは早いです。多くのドアには、ドアの側面や鍵の台座部分に、メーカー名や型番が刻印されています。それらの情報と、不動産の賃貸契約書や売買契約書に記載されている情報を照らし合わせることで、メーカーへ正式な注文を出すことが可能になります。注文の手順は、インターネットの専門サイトを利用するのが最も手軽です。最近では、鍵の写真や型番を送るだけで、メーカー純正キーを自宅まで郵送してくれるサービスが充実しています。ただし、元鍵がない場合は写真が撮れないため、シリンダーの型番を正確に伝える必要があります。また、防犯上の理由から、本人確認書類の提出を求められることが一般的です。住所や氏名が契約情報と一致していることを確認した上で、メーカーが製造を開始します。手元に届くまでは一週間から二週間程度の時間がかかりますが、費用は数千円程度で済むことが多く、緊急業者を呼ぶ場合の数分の一のコストで済みます。ただし、この方法が使えないケースもあります。例えば、マンション全体のオートロックと連動している鍵や、特殊な施工がなされたオリジナルの鍵などの場合、個人が直接メーカーに発注することを禁じていることがあります。その場合は、管理会社や管理組合を通じて注文を出さなければなりません。また、あまりに古い鍵や、すでにメーカーが廃盤にしている型番の場合も取り寄せが困難になります。その際は残念ながら、鍵業者を呼んで鍵穴から作成してもらうか、シリンダー自体を新しいものに交換するという判断が必要になります。元鍵がないという状況を打破するための第一歩として、まずは手元にある書類を隅々までチェックしてみることが重要です。最後に、将来のトラブルに備えて、新しく届いた純正キーの番号を写真に撮ってクラウドに保存しておくことを強くお勧めします。鍵の番号は、いわば物理的なアクセスのためのパスワードです。そのパスワードさえ控えておけば、物理的な鍵をすべて失ったとしても、世界中のどこからでも新しい鍵を再発行することができるのです。
番号から純正キーを取り寄せる方法